FXにおけるトレンドフォローとは、トレンドの方向に従って取引をすることを言い、いわゆる「順張り」のことを言います。基本的にはトレンドが上昇傾向にあるときは買い、下降傾向にあるときは売りと判断するシンプルな取引方法で、初心者にもわかりやすい取引方法です。そもそもトレンドとは、価格の方向性のことを指し、「上昇トレンド」「下降トレンド」「トレンドなし」に分けられます。この上昇トレンドや下降トレンドは一定期間続く性質があるため、その流れを押さえて利益を狙います。一方こういった大きな動きがない(トレンドがない)相場を「レンジ相場」と言います。
トレンドフォローは、損小利大のいわゆるローリスク・ハイリターンの手法と言われており勝率も悪くないために、安定した利益を得ることができます。トレンドフォローで大切なのは、トレンドの転換期を見極めることです。そこでトレンドの転換の判断の基準となるのが「押し安値」「戻り高値」です。押し安値とは、直近の高値を更新するときに起点となった安値を指します。戻り高値は、その逆で直近の安値を更新するときに起点となった高値を指します。この押し安値と戻り高値のラインにタッチしたときが、トレンドの終わりと判断します。
トレンドフォローを使ったトレード手法には、「押し目買い・戻り売り」「ブレイクアウト」があります。押し目買いは、上昇トレンドにおいて一時的に下がったポイントにおいてエントリーします。戻り売りは、下降トレンドにおいて一時的に上がったポイントにおいてエントリーします。ブレイクアウトは、前回の高値あるいは安値を超えたタイミングです。いずれにおいても、トレンドフォローではだましには注意が必要です。だましにあってしまった場合は、損失が膨らむ可能性もあるので早めに損切を行ってください。
トレンドを判断するに必要なのが「ダウ理論」です。ダウ理論とは、19世紀後半にアメリカの証券アナリスト、チャールズ・ダウによって考案された、相場の値動きに関するテクニカル分析の理論です。以下の6つの基本法則で構成されています。
① | 平均はすべての事象を織り込む |
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② | 為替のトレンドは3種類ある |
③ | 主要トレンドは3段階からなる |
④ | トレンドは複数の指標によって確認する |
⑤ | トレンドは出来高によって確認できる |
⑥ | トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する |
このダウ理論の特に⑥を参考にし、トレンドの転換を判断していきます。トレンド転換は慣れたトレーダーにとってもかんたんなものではありません。古い理論ではありますが、現在においても多くの投資家がダウ理論を参考にしてトレードを行っています。ダウ理論を基に相場を視覚的に判断するには、移動平均線によるテクニカル分析が有効です。MT4のインジケーターには、トレンドフォローに特化したものも存在します。いくつかのテクニカル分析と組み合わせてトレードを行うと更に効果的です。
MT4のEAにおいてもトレンドフォローは最も基本的なトレードロジックと言えます。ロジックは単純でトレンドが出ている方向にエントリーしていくようにプログラミングされています。移動平均線、ボリンジャーバンド、平均足、MACDなどのテクニカル指標を用いたEAがあります。トレンドフォロー型のEAは相場変動の少ないレンジ相場を苦手とします。そのためMT4においてEAを複数運用する際には、トレンドフォロー型のEAとレンジ相場に強いEAを組み合わせて運用するのがおすすめです。また一口にトレンドフォロー型のEAと言っても、得意とするトレンドが異なることもあります。EAの特徴をしっかり掴んで上手にポートフォリオを組んで運用していってください。
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